日本の誰もが知っている大手企業に「
追い出し部屋」と呼ばれる
恐ろしい部署があるらしい。
新聞によるとこの追い出し部屋は、退職強要を促すための部署で、
厚生労働省は社員に対し違法な退職強要がなかったかどうか、
大手企業の人事担当者に聞き取り調査をするというのだ。
すでにパナソニック・シャープ・ソニー・NECなどの電器産業のほか、
保険会社の朝日生命には、この追い出し部屋があることが確認
されていて、新たにノエビア化粧品・セイコーインスツル・東芝
の3社が調査対象になるらしい。
僕が思ったのは、
厚生労働省が民法のなかにある「不法行為」を
厳しく監視すると言っているけど、追い出し部屋と呼ばれる明確
な証拠を確認できるのは、それが原因で何か起こった場合じゃない
と難しいのではないでしょうか。
そもそも追い出し部屋という部署があることが、企業ぐるみの
陰湿な「いじめ」だと思うし、社外の人間である厚生省に対し、
会社の不利益になる問題を誰が好き好んで喋るんだろう。
正義を振りかざしたがゆえに、今度は自分が追い出し部屋に
配置されるかも知れないんだから。
名前が挙がっている企業は、経営不振による人件費削減のための
社内処置だと思うけど、追い出し部屋に配属される社員にも、家に
帰れば家族がいて子供だっているんだぜ。
親戚や近所からは、一部上場で働いていると羨ましがられても、
勤務先に就けば「ショムニ」のような待遇じゃ、ストレスが溜まったり
うつ病が増えるはずだよね。
かつての名門上杉家は、120万石あった会津から、30万石に減封され
米沢城に移転した際に、家臣6000人をすべて召し抱え入城しました。
武士の給料は1/3に減り、宅地に野菜や農作物を栽培し、半士半農の
生活を強いられましたが、上杉家は幕末まで生き残ることができ、その
藩政は上杉家の誇りとして、いまも語り継がれていますよね。
企業ブランドのキズは、一度負ったら自分たちで簡単に修復できるもの
ではないと思います。追い出し部屋に配属された社員のほうが、大きな
キズを負ってるんじゃないか。
でもこの春、追い出し部屋がある企業に就職される学生は、どんな思いで
就労するんでしょうね。
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